お墓の石選び
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山口 博士
この世の中、お墓に適している石は山ほどあります。
御存知の通り、石は地球が出来てから何万年以上も前から、地下のその場所でじっと存在し続けています。
しかも膨大な原石の中からお客様の家の墓石になるのは、僅かな量で、もはや奇跡としか言いようがありません。
こういう巡り合わせのような奇跡の物語を考えると、胸が熱くなるのを覚えます。
地上に出て、家の墓石として形を変え何十年も建ち続けていることなんて、
石側からしたら地下に何万年もあり続けていたのですから、
ほんの僅かな期間ともいえるんでしょうね。
『よく分からないんだけど、お墓にはどんな石が良いの?』と
商談時にお客様から聞かれます。
墓石に適している石は、
御影石で耐久性があり、変色の分かりにくいものをお薦めします。
幾つも墓石を作り続けており、経験値が高い石材店が、お客様からご予算を聞いたうえでお薦めした石は結構信用してもよいだろうと思います。
幾つもの石のサンプルから、お客様の好みの色を聞いて提案してくれると思います。
逆に過去墓石として作り、割と早く変色したり、サビが出たりなどトラブルが発生してしまった石は墓石として使わないように避けられています。
強いて言えば、建築材などで使われる石や大理石などはやめてもらった方がよいかもですね。
神社の鳥居や灯籠、石仏など、それぞれに適した石があります。
彫刻品には彫刻品に適した形を加工しやすい石があれば、
磨きやすいものもあったり、真っ黒など磨きに時間がかかるものもあります。
人と同じで、それぞれ個性のある石が山ほどありますので、一度皆さんの身の回りにある石をじっくり観察されてみると面白いかなと思います。
悪い石はありません。
それぞれが持つ個性なのですから。
石はモノは言いませんが、長いなが~いモノガタリは持っていますよ。