ご高齢の方の戒名彫りをしていて
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山口 博士
最近、墓誌や墓石への「戒名の追加彫り」の
ご依頼をいただくことが増えています。
その中でも、ここ最近特に多いなと感じるのが、
90代後半まで生きられた方の戒名彫りです。
先日、私の妻のお祖母ちゃんも98歳で亡くなりました。
もちろん、家族ですから亡くなった寂しさはあります。
でも、残された家族の様子を見ていると、
6年前に亡くなった義理のお母さんの時とは、
少し受け止め方が違うようにも感じました。
もちろん人によって違いますし、
単純に年齢だけで比べられるものではありません。
ただ、98歳という長い人生を生き抜いたことへの
「よく頑張ったね」という気持ちや、
亡くなるまでの時間の中で、
家族も少しずつ心の準備ができていたこともあるのかもしれません。
そして、お祖母ちゃんの最期は、
まるで眠るように、とても穏やかなものでした。
それも、家族が受け止めるうえで大きかったのかなと思います。
最近、90代後半の方の戒名を墓誌に追加彫りする仕事をしていると、
その都度「この方はどんな人生を歩んできたんだろう」と考えます。
昭和の初めから激動の時代を生き、
戦争や戦後の苦労、
高度経済成長、
そして今の令和の時代まで。
私たちが想像する以上に、いろいろな時代を生き抜いてこられた世代です。
90代後半まで元気に生きられる方が増えているのを見ると、
本当にすごいなと思います。
そして、その長い人生の最後に、墓誌へお名前を刻む。
石屋として、
その方の人生の締めくくりの一部分に関わらせて頂いていることを、
改めてありがたい仕事だなと感じています。
「戒名を追加で彫る」という仕事ですが、
そこには一人の人が生きてきた長い年月が刻まれているんですよね。



