石碑に『亀裂』が入ってしまったら
山口 博士
先日地元の学校の先生より校訓碑に亀裂が見つかり相談を受けました。
(教育委員会から指摘なので、補修をしなくてはいけないとのことでの相談)
建立50年近く経過しており亀裂もじっくり見ないと分からないものですが、万が一倒れたりしたら大変な事故になってしまう可能性もあります。
そこで石材の工具を扱う商社に問い合わせたりして調べたところ、
- 石材用の瞬間接着剤を亀裂に流し込む方法
- ステンレスの金具を埋め込む方法
の2つがありました。
①は完全に石碑が乾いた状態での施工が必要なので、季節や天気が関わってきます。
②は金具を入れる切り込みの傷が本体に付くというデメリットがありますが、補強度合いは②の方がより強い手法がありました。
もちろん②の傷は工事後にわからないような補修を行います。
小学校などの公共の場には昔建てた石碑がありますね。
時が経過することにより、自然にできた傷(亀裂)などが鮮明に浮き出ることがあります。
安全面を考えると解体/処分/廃棄するのが適切かと思いますが、すべてを処分することが必ずしも良いとは思いません。
先人(地域の方々)の思いが入った石碑(建立物)をしっかりとメンテナンスして、大切に後世に残していってもらいたいものですね。
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