お盆にお墓参りをするのは、日本ならではの文化です。
山口 博士
お盆が近づくと、
高速道路は渋滞し、
新幹線や飛行機も多くの人で賑わいます。
旅行へ出かける人、実家へ帰省する人、それぞれの夏休みがありますが、
日本ではその帰省の途中や帰省先で、当たり前のようにお墓参りへ行く光景が見られます。
実は、
この「お盆になったら家族みんなでお墓参りをする」という習慣は、
日本ならではの文化だと言われています。
もちろん海外にもお墓参りをする国はあります。
アメリカでは戦没者を追悼する日に、
ヨーロッパでは万霊節、
中国では清明節にお墓を訪れる風習があります。
しかし、
日本のように大型連休になると家族が故郷へ帰り、
その流れでご先祖様へ会いに行くという文化は、とても珍しいものです。
お盆のお墓参りは、単なる供養ではありません。
「今年も元気に過ごしています。」
「子どもがこんなに大きくなりました。」
「仕事も頑張っています。」
そんな近況を、ご先祖様へ報告する時間でもあります。
そして、お墓の前では自然と家族の会話が生まれます。
「おじいちゃんは、こんな人だったんだよ。」
「子どもの頃は毎年ここへ来ていたね。」
お墓は、亡くなった方だけの場所ではなく、
家族の歴史を次の世代へ伝える場所でもあるのです。
日本人は古くから、ご先祖様を大切にし、
「今の自分があるのは、命をつないでくれた人たちのおかげ」
という思いを受け継いできました。
だからこそ、
お盆になると自然と故郷へ帰り、お墓に手を合わせるのでしょう。
旅行は新しい思い出をつくる時間です。
でも、お墓参りは、自分のルーツを思い出す時間。
この「お盆にお墓参りをする」という文化は、
日本人が何世代にもわたって受け継いできた、
大切な心の習慣なのだと思います。
今年のお盆も、旅行やレジャーを楽しむ前に、
ほんの少しだけ時間をつくって、
ご先祖様へ「ありがとう」と「ただいま」を伝えてみませんか。
きっと、そのひとときが、ご家族にとっても心に残る夏の思い出になるはずです。
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