故人の戒名は墓石に彫るの?墓誌に彫るの?
山口 博士
先日、奥様がお亡くなりになられたお施主様とお会いさせて頂き、戒名彫りのご依頼を承りました。
お施主様は80歳半ばでお子様はいらっしゃいません。
墓石は建立済みで墓誌は無し。
墓誌を新たに作ろうかと検討もされていました。
先代の方々の戒名が墓石の右側に彫り込まれておりましたが、左側が空いていましたので無理に墓誌を作るのではなく、墓石に彫り込むことをお薦めさせて頂きました。
墓誌を作ると外国産の石種でも20万弱のお金がかかります。
そのお金を使うことも検討されているのならば墓石に戒名を彫り、同時に墓石のクリーニングと古い花筒をステンレス製品にお取替えすることをご提案させて頂きました。
墓石の汚れ(水垢など)を除去し、文字や家紋に色を入れたりして綺麗な墓石にしたら、施主様はもちろんですが故人も喜ばれますよとお話しをさせて頂きました。
もちろん墓誌の代金ほどお金もかかりません。
戒名は墓石に彫るのが正しいの?
墓誌でもいいの?
というご質問をよくされます。
本来ならば墓石に彫るのが正式なのですが、この御時世、墓誌を予め作られているのであればそちらに彫るのも良いと思います。(墓石に彫るには仏教であれば、お寺の住職様にお精ぬきをしていただかなくてはいけません)
今回の施主様のように、後継者がいらっしゃらないのであれば無理に墓誌を作らずとも良いと思います。
約3万円ぐらいで、古くて汚れがついてしまった墓石をきれいにクリーニングすることができ、四十九日の法要をお迎えさせて頂けます。
このようなクリーニングも故人への供養と考えてみられてもよいと考えます。