古い墓石と、朽ちていく家。そこに歴史あり
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山口 博士
古い墓地を歩いていると、ずいぶん昔に建てられた墓石を見かけることがあります。
名前も読みにくくなり、少し傾いていたり、苔がついていたりする。
中には、長い間誰にもお参りされていないのだろうなと伺えます。
そんな墓石を見ると、僕はふと思います。
「この人は、どんな人生を送ったんだろう?」
そして、実は私にはもう一つ、同じようなことを考えてしまう場所があります。
それが、古い空き家です。
街を車で走っていて、誰も住んでいない家や、
長い間使われていないような家を見つけると、
ついつい見とれてしまうんです( ´艸`)
庭には草が生い茂り、外壁は傷み、窓も閉じたまま。
そんな家を見ると、
「ここには、どんな家族が暮らしていたんだろう?」
「今、屋内はどんな風になっているんだろう」
「昔、どんな会話があったんだろう?」
「この家で、子どもたちはどんなふうに育ったんだろう?」
なんて、勝手に想像してしまうんです。
もちろん、空き家だからといって勝手に中へ入ることは絶対にしません。
ただ、そこに残された建物を見ながら、過去の暮らしを想像する。
僕は、こういう想像が結構好きなんです。
妄想かもしれないですけどね。。。
歴史って、教科書に載っている出来事だけではないと思います。
誰かが朝起きて、仕事へ行き、家族とご飯を食べ、子どもを叱ったり笑ったりする。
そんな何気ない毎日も、立派な「歴史」です。
そう考えると、家も墓石も同じなのかもしれません。
家には「暮らした歴史」が残り、墓石には「生きた歴史」が残る。
古くなったから価値がなくなるのではなく、
古くなったからこそ、
そこに積み重なった時間を感じることができる。
石材店として古い墓石に向き合っていると、時々そんなことを考えます。
そこに人が生きていた。
それだけで、その場所には歴史がある。
そして、僕たちが今生きている毎日も、
いつか誰かが振り返る「歴史」になるのかもしれません。



